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「コスト10%削減」のスローガンは、企業経営が切迫した場合に緊急課題として打ち出されることが多い。
オフィスコストの削減も、そうした経費削減の一つだ。
そして、従来型のオフィスづくりも、10%ほどのスペース削減をするには相当の努力は必要だが、水道光熱費の削減など、あちこちの経費節約によって何とか達成できるはずである。
ところが、もしも「50%のオフィスコスト削減」をトップから指示されたと仮定しよう。
これには、もう従来型のオフィスづくりでは対応できないと考えたほうが妥当である。
すなわち、根本的なコンセプトの改革が必要になる。
そういう意味で、オルタナティブ・オフィシングのような、従来と一線を画した大改革が必要なときもあるはずだ。
ご存じのように、これまで述べてきたオフィスコストの科目には「情報化への投資」は含めていない。
しかし、オルタナティブ・オフィシングのように、これまでとは大きく異なるコンセプトのオフィスづくり、ワークプレイスづくりがされるようになってくると、オフィスコストだけではなく、情報化投資の金額も合わせて検討する必要があるように思う。
CASEで紹介したように、スペース削減分の費用を情報化への原資とすることも大いに検討する必要がある。
プライスウォーターハウスコンサルタントは、オフィス改革を含めたエンジニアリングの先進的な企業として知られている。
同社の倉重英樹社長は、情報化のコストとオフィスコストを総合して検討すべきだと主張している。
同社の場合移転前のオフィスではオフィスコストと情報化コストの比は七対三であったが、リエンジニアリングと同時に移転したオフィスにおいては五対五になったという。
さらに倉重社長は、これを将来は三対七の比に逆転する予定だという。
このように、すでにわが国も情報化への投資とオフィスコストとを同時に検討しなければならない時期に来ていると思う。
現在のネットワーク社会の進展を見ていると、オルタナティブ・オフィシングという新しいワークプレイスづくりが、時代の必然といえる状況に思える。
とはいえ、オルタナティプ・オフィシングの傾向を「スペース削減」あるいは「オフィスコスト削減」という視点だけから見るのは危険である。
オルタナティブ・オフィシングの目的は、あくまでも情報化を活用した業務そのものの改革であり、人々の働き方Hワークスタイルの革新である。
そうした目的を達成する手段の一つとして、効率よく使える多様なワークプレイスを用意するわけである。
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